黒の牛とは誰のことか
『黒の牛』という映画を観に行きました。
牧牛図にインスパイアされて制作された作品です。
運よくSNSで見かけ、少し遠くの映画館までわざわざ行ってきました。
【牧牛図】
中国の宋代に盛んに制作された図。人と牛を描いた図に短文の解説や仏の教えを称えた漢詩などが添えられるが、その中でも十枚の図からなるものを特に「十牛図」と呼ぶ。
( NHKテキスト「100分de名著 河合隼雄スペシャルーこころの構造を探る)p.102より引用)
何年か前に、「100分de名著」で河合隼雄先生が特集されたときがあり、
私はその「十牛図」なるものをその番組で初めて知りました。
当時はほとんど意味が分からなかったことを覚えているのですが、
今であれば少しは理解できるのではないだろうか、映像なら体験的に理解できるのではないだろうか、と目論んで行ってきました。
結果としては、まぁ、よくわかりませんでした。
しかし「超越的かつ普遍的な瞑想体験」とあるように、ほとんど2時間ずっとマインドフルネスしていた感じでもありました。レイトショーだったら寝てたなぁ。
セリフがほとんどない映画なのですが、“仏性”という言葉が出てきて、やはりそこが核心的なテーマなのかなと感じました。
黒い牛とは(自分にとっては)なんなのか、ということをぼんやりと考えながら観ました。
不思議と、私には途中から「心理臨床」や「臨床心理学」に見えた瞬間もありました。
また別の場面では、牛を探している男がクライエントさんに見えたりもしました。
私とは何かという問いは完成されることがないのかもしれませんが、
どうしても惹かれてしまうテーマではあります。
あまり真面目に考えすぎると頭が痛くなりそうですが、
心理療法で何が起きているのかを理解し、ある程度言語化するためには、
避けては通れないテーマであるような気もしています。
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